どのような方が「要精密検査」といわれてしまうでしょうか。
マンモグラフィ検診を例に述べたいと思います。
マンモグラフィ検診では撮影されたフィルムをみて(読影、どくえいと言います)、
腫瘍や石灰化、その他の異常所見を探します。
その結果、5段階の判定評価が下されます(本当はもう少し分かれるのですが)。
これをカテゴリー分類といいます。
カテゴリー分類について簡単に説明すると
- カテゴリー1 異常なし
- カテゴリー2 良性
- カテゴリー3 良性と思われるが、癌を否定できない
- カテゴリー4 癌の疑い
- カテゴリー5 まず癌である
となります。
読影の結果、カテゴリー3以上と判定されれば「要精密検査」の対象となります。
検診では受診者の5~10%の方がカテゴリー3以上の判定を受けているようです。
マンモグラフィ検診受診者におけるカテゴリー別の乳癌の頻度ですが、
- カテゴリー1 0.03
- カテゴリー2 0.1
- カテゴリー3 8
- カテゴリー4 42
- カテゴリー5 100 (%)
となります(宮城県対がん協会 50-69歳データより)。
逆に言えば、
「カテゴリー3と判定された方の92%は良性である」
ということになります。
私がここで強調したいのは「要精密検査」=乳癌ではないので、必要以上に心配しなくてもいいですよということです。
とはいえ8%の方には乳癌が見つかりますので、かならず乳腺外科医の診察を受けて欲しいと思います。